(前回からのつづき)
近くの集会所(公民館)に移動して、配布資料をもとに説明会。
・スケジュール
・お金
・注意点
について、説明がなされました。その中でも、[お金]と[注意点]は、私にとって新しい発見がありました。
◆お金 ~[消費税]や[金利]を考慮していなかった~
当マンションは、初期の修繕積立金設定が低く、少ない です。
また集団の合意形成をする上で、「借金(金利負担)」というのは抵抗感があります、同じように、「一時金徴収」も合意が難しい。
なので、無借金になるように「必ずしも12年周期でやる必要はなく、1~2年遅らせて、借金をせずにやる」が理想 と考えていました。
専門家のお話でも、見た目の状態は良い との評価をもらいました。
ますます、「2年ぐらい遅らせてもいいな」 との思いを強くしたのですが・・・
その際、消費税とか金利などを考慮していなかったのです。
当マンションの長期修繕計画では、
3000万円の工事に対して、積立は2000万円、不足分の1000万円は借り入れる ことになっています。
現在の借入の金利は2%前後 とのことでした。
将来の事は不確定ですが、いずれ消費税は増税されることも考慮すべき とアドバイスを頂く。
その際、3%増税された場合は、工事代金3000万円の全てに掛る。
1000*2%=20万
3000*3%=90万
70万って、大きい 。もし5%などに増税されたら・・・
◆注意点 ~生活が不便になること~
続いて注意点です。居住者は不便になること、制限されることは何か? と質問しました。大きく4点、教えて頂きました。
・ベランダにある荷物は、工事期間中、内の中に入れること。
⇒植木がジャングルみたいな家があるけど、大丈夫かな?
・エアコンが使えない:1週間
⇒線路際のマンションであるため、防音(機密性)に優れている。なので、春でも秋でも暖かい、むしろ暑い。皆さん大丈夫かな?
・洗濯物が干せない:1ヵ月
⇒幸い、お風呂場に衣類乾燥の機能があるので、なんとかなるかな。
・シンナー等匂いがする:2か月
⇒内もそうだけど、小さい子どもがいる家は大変かも。また、ペット可のマンションなんだけど、動物は大丈夫かな?
見学会に出席された方は、全体の4割程度です。
大規模修繕をスムーズに行うには、修繕委員からの情報開示や、居住者へのアンケートが必要であると感じました。
次の委員会で、今後の方針を話し合います。
朝10時、マンションのエントランス前、現れたのは、芸術家風貌のおじ様。
「指し棒」で所々を「叩く」・・いや、「撫でる」 のほうが正しいかな。
肩を中心にして、大きな円を描くように、「指し棒」で色々なところを撫で、音を聞いている。
「コウモリが超音波で距離/質感を測るのは、こんな感じなのかな?」なんて。
今日は、長期修繕計画を立案した方による、現地見学会。
10数名が参加しています。
まずは、屋上から。
・屋上全体を見回して
「状態は、10年経過している割には良好ですね。ただ、全体的に上塗りの塗料は薄くなってきていて、シートが見えるでしょ。なので、シートを張り替えるor塗料の上塗りして5~6年延長する などを検討して頂くのです」
・タイル張りの壁を、「指し棒」で音を立てて
「このあたり、音が違うでしょ。たぶん内側で、剥がれてきて空洞になってきている。
長期修繕計画では、多めに見積もって、20%直す という予算計上しています」
・壁の見て
「ここ、少し亀裂が入ってますよね。きっと、上から水が入ってきて、漏れてきているんだとおもう。こういったところを埋めたり、防水加工したりします」
「鉄は水と空気に交互に触れると錆が促進します。錆ると膨張しますので、コンクリートが割れます。水に浸かるのであれば、浸かりっぱなしのほうがいいのです。できれば水が入らないように、防水を施すのが必要になるのです」
・コンクリート打ちっぱなしを見て
「打ちっぱなし用の透明防水塗料は、長く持ちません。4~5年が目安。塗料吹き付けの方が、防水面では優れています。しかも安いです。費用面/機能面でいうと、吹き付けの方が良いのですが、同じグレー色の塗料と使ったとしても、景観が損なわれてしまいます。
また、打ちっぱなしは、時間が経過するにつれて、境目/変色が目立ってきます。まず、下の部分を作って乾かし、上の部分を作って乾かす。同日での気温/乾燥の速度が違うので、ムラができます。そのムラを目立たなくするために、化粧塗りしていますが、時の経過につれて、ムラが目立つようになります。
修繕で化粧塗りは、大抵やりません。こういったことを考慮したうえで、『打ちっぱなしの部分』をどうするか、検討する必要があります」
・軒天(ベランダ部分の天井)を見て
「あそこ、斜めに亀裂が入っているでしょ。もしかしたら、雨が入り込んでいるかもしれません。10年経過すると、何か所がでてきても不思議ではないのですが・・・このマンションはパッと見た限りでは1か所だけですので、状態は良い方だと思います。」
・駐車場のアスファルトを見て
「地面は動く(沈下)するものです。マンションの支柱部分では、大きな沈下は見られませんね。但し、若干デコボコしています。アスファルトも20%程度の整地を15年周期で計画しています。こういった状態を見ながら、もう少し先の延ばししよう などを検討します」
・・・・・
その他にも、細かい点を聞いたり、用語の実物を見たり、貴重な時間でした。面倒だけれども、実際に見るとイメージが湧きますね。
ことあとは、近くの集会所に移動して、説明会です。(つづく)
大規模修繕の最初のステップとして、「長期修繕計画書の理解」とし、
理事/修繕メンバに最新の「長期修繕計画」を配布し、理解することを宿題としました。
実際は・・・わからないことが多い。そもそも単語からわからない。
「押え金物」「伸縮目地」「パラペット」「軒天」「シーリング」「EP塗り」※
さらに、修繕周期や概算費用の算出はどうやっているのか?
金額や周期が妥当なのかすらわかりません。
普通の会社(組織)では、ありえないことが起きているんだな と感じました。
自分たちが住んでいる建物の修繕計画 は、自分たちで立案する(能動的に立案をお願い
し、チェックをする)のが理想です。でも現実は管理会社にお任せ。
ということで、次回は長期修繕計画を立案した方による、現地見学会/説明会の開催を依頼しました。
つづく
※用語を調べてみました。
・「押え金物」:防水シートを押える金物
・「伸縮目地」:温度伸縮による過度のひびわれ防止、一定区画ごとに設けられる変形を吸収する目地。
・「パラペット」:屋上や、ベランダ・橋梁・埠頭(ふとう)などの端部に設けられた低い手すり壁。構造物の先端を保護するためのもの。
・「軒天」:軒の裏側部分の事。
・「シーリング」:気密性や防水性の為施工される隙間を埋める目地材の総称。
・「EP塗り」:合成樹脂エマルション塗料。